高齢者の中には、親族以外が自宅で家事などを行うことを好まない人もおり、家族の中 でも妻や実子(特に娘)が親の介護の主な担い手となっている、というケースも多くみられます。2017年の内閣府の調査(※)によると、「自分が介護される側になったら」男性の56.9%(女性のは19.3%)が「配偶者に介護してもらいたい」と回答しています。

(※)「平成29年(2017年) 高齢者の健康に関する調査」(全国の 55 歳以上の男女3,000 人が対象)内閣府

まとめにかえて

今や、特定の家族だけが介護を背負う時代は過ぎました。介護休業制度や介護サービスなど、公的な支援を組み合わせて、いかにそれらをうまく活用していけるか。ここに介護する側・される側双方が、心身ともに健康で過ごせるカギがあるのかもしれません。

【参考】
要介護度別認定者数の推移」内閣府
介護保険事業状況報告の概要 (令和2年3月暫定版)」厚生労働省
平成24年就業構造基本調査」厚生労働省
平成29年就業構造基本調査」厚生労働省
平成29年雇用動向調査結果」厚生労働省
平成30年雇用動向調査結果」厚生労働省
平成29年 高齢者の健康に関する調査」厚生労働省

池上 翠