『自立』を求める家族
どの親も「わが子をなんとかしたい」と思っています。しかし、親世代が年金生活となり生活も困窮するなか、無職の子どもをサポートし続けるには無理が生じるようです。また、「私たちが死んだあと、どう生きていくのか…」と気に病む親が多く、少しでも世間との接点をもってほしいと願っていました。
このことを内閣府でも問題視し、厚生労働省が「ひきこもり対策推進事業」を発足しました。ひきこもっている本人、またはその家族の相談などを受け付ける「ひきこもり地域支援センター」を立ち上げ、各家庭にあった自立支援をおこなっています。中高年のひきこもりが増加傾向にあるなか、ひとつの光となっているようです。
今後、ひとりでも多くのひきこもりが悩まなくてもいいよう、地域全体で理解する必要があります。この支援の輪が広がり、幅広い世代の問題が解消されれば、未来の8050問題も好転するのではないでしょうか。
【参照】
厚生労働省「地域包括支援センターにおける「8050」事例への対応に関する調査」「ひきこもり対策推進事業」
井口 小麦