一方、解決方法を検討・実行した人の行動では「金融機関への返済猶予についての相談」(7.6%)が一番多く、二番目は「住宅ローンの借り換え(変動金利へ)」(6.7%)となっています。

業績悪化によるボーナスへの影響は夏より冬が厳しい?

5月25日、みずほ総研が発表した予測では、「2020年夏の民間企業の一人当たりボーナスは、前年比▲9.2%とリーマンショック後以来の大幅マイナスを見込む。新型コロナウイルス感染拡大による企業収益・雇用環境の急速な悪化が背景」とされています(参考:「2020年夏季ボーナス予測」)。

しかし、本当に厳しい影響を受けるのは冬のボーナスかもしれません。過去の例としてリーマンショック時のことを振り返ってみましょう。

リーマンショックによる不況は、米国の証券会社であるリーマンブラザーズが2008年9月に経営破綻したことがきっかけに起きました。企業業績が急速に悪化し始めたのが10月以降だったこともあり、12月支給の冬ボーナスに与えた影響は、金融や不動産など一部業種を除くと、そこまで大きくはなかったようです。

しかし、次の賞与となる夏のボーナスは業績悪化が支給対象期間へフルに影響したため、ボーナスが「ゼロ」に近い人が続出。その結果、住宅ローンなどボーナス時の返済に困窮する人が急増し、”派遣切り”や“雇い止め”という非正規社員の容赦ない削減が社会問題にもなりました。