妻は数十万のお金を自分の裁量でやりくりしている、それに引き換え自分は数百円をチマチマとやりくりする日々…。ついつい小遣い額を不満に思い「お前はお金を自由に使えていいな」と嫌みのひとつも言いたくなってしまうのでしょう。
「ここぞ」というときは夫に裁量権を!
妻にしてみれば「たとえ数千円でも、何も考えず自由に使えるお金がある」夫こそうらやましい。しかし、夫の立場に立ってみると「十万円単位のお金を自分の裁量で動かせる妻のほうが、圧倒的に自由に使えるお金が多い!」。これが、男性陣の「妻は自由にお金を使っている」という発言の真に意味するところなのです。
では、夫が不満を持たないようにするにはどうすればいいのか? 小遣いを夫の満足する額までアップすれば万事解決。それはもちろんそうですが、そうはいかない…という家庭がほとんどのはず。
では、夫に家計を任せてみる…? しかし、それも「絶対任せられない!」と青ざめる妻もいるでしょうし、何より「それは面倒くさい」という夫も多いことでしょう。
では、ほんの一部分だけ、夫に裁量を任せてみるのはいかがでしょうか? 家族で旅行に行くとき、家電など金額の大きな買い物をするときなどは夫に主導権をにぎってもらうのです。
「ここぞ」というときのお金を任せることで、夫の不満が解消された…というのもよくある話のようです。
まとめ
離婚時の財産分与が基本的に夫婦で折半とされることからもわかるように、夫が稼いだお金は夫のものでも妻のものでもありません。「家庭のもの」です。
必要なお金を夫が稼ぎ、それを妻がやりくりして「家庭を経営」する。それが「家計を妻がにぎっている家庭」の図式なのではないでしょうか。それを理解していれば妻と夫、双方が「相手のほうが自由にお金を使える」という不満を噴出させることはないはず。
そこに至るには、やはり「いつも仕事を頑張ってくれてありがとう」「家を守ってくれてありがとう」というお互いへの感謝の気持ちが必要だ、と思うのです。
【参考】
「2019年サラリーマンのお小遣い調査」新生銀行
大中 千景