シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は回転寿司チェーン店「くら寿司」を運営するくら寿司(2695)の、2020年5月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2020年6月5日に更新された、くら寿司の2020年5月既存店売上高は、対前年同月比80.0%のマイナス成長となりました。なお、速報時点では客数と客単価の内訳は開示されていません。
全店売上高は84.5%で、既存店と全店ともに対前年同月比80%台に留まりました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は10月決算)。
既存店売上高は今期7カ月を経過し、プラス成長3カ月・マイナス成長4カ月となりました。新型コロナウイルス問題の影響下、対前年同月比で3月84.5%、4月51.9%、5月80.0%と推移しており、4月をボトムに5月は80%台までの回復を果たしました。
全店売上高は2月まで4カ月プラス成長が継続しましたが、3月89.7%、4月54.7%、5月84.5%となり、既存店同様のマイナス成長が継続しています。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の株価は2019年8月の3,965円を底に上昇を開始しており、2020年1月には高値5,880円に到達しました。しかし2月からの株式市場全体の下落もあり、3月17日には3,370円の安値に到達。その後はWボトムパターンの形成により、4月の安値3,145円を付けた後に上昇し、5月下旬以降は5,000円を巡る攻防が続いています。
新型コロナウイルス問題を受け3月以降マイナス成長が続いていますが、既存店売上高は4月の対前年同月比51.9%から5月は80.0%までマイナス幅が改善しました。緊急事態宣言が全面解除となった6月以降、プラス成長へ戻すことができるかが注目されます。
参考資料: 月別推移
LIMO編集部