シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は牛丼チェーン店「松屋」他を運営する松屋フーズHD(9887)の、2020年5月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2020年6月1日に更新された速報ベースの松屋フーズHDの2020年5月既存店売上高は、対前年同月比76.8%。内訳は客数75.7%、客単価101.4%と、新型コロナウイルス問題による緊急事態宣言の影響から20%以上の客数減となり、マイナス成長となりました。

また全店売上高も78.8%で、既存店・全店ともに対前年同月比70%台のマイナス成長となりました。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。

既存店売上高は3月以降、3カ月続けてマイナス成長が継続しています。対前年同月比で3月94.8%、4月77.8%、5月76.8%であり、緊急事態宣言のあった4月の大幅な落ち込み後、5月は4月比で若干ながらマイナス幅が拡大しました。

また全店売上高も3月(95.9%)、4月(78.8%)、5月(78.8%)と推移しており、既存店同様の推移を見せています。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は2019年7月から上昇が続き、2020年1月には5,130円の高値に到達しました。しかし反落し2月後半からの世界的な株価下落を背景に、3月13日には3,025円の安値を付けました。その後はWボトムのパターンを形成した後に上昇しており、5月半ば以降は4,000円を巡る攻防が続いています。

新型コロナウイルス問題の影響下、5月の対前年同月比は4月比で若干マイナス幅が拡大しました。緊急事態宣言が全面解除になった6月はどの程度の数字の回復を見せることができるか注目されます。

松屋フーズホールディングスの過去1年の株価推移

参考資料:月次報告 2021年3月期(2020年4月〜2021年3月)

LIMO編集部