SBI証券と楽天証券の合計口座数は野村證券の2倍にも
コロナ禍にも関わらず、株式市場は反発に転じています。日経平均株価は直近最安値(3月16日)の1万6,553円から2割程度上昇し、ニューヨークダウも1万8,592ドルから3割以上上昇しています。株価の推移だけ見れば、いい感じの反落と反発くらいにしか見えません。
実際、日経平均株価の直近最高値からの執筆時点(5月26日)までの下落率は約11%、2018年後半の米中貿易戦争勃発時の下落率は約19%ですから、下落幅はむしろマイルドです。株価はピークの半分程度になると思っていましたが、今のところなぜか“堅調”です。
その流れに乗ったのかもしれませんが、一部ネット証券では個人投資家の新規口座開設数が激増したと発表しています。業界トップのSBI証券および楽天証券の口座数は、3月末でそれぞれ542万、410万となっています。
対面証券会社トップの野村證券の口座数が532万ですから、口座数だけを見ればネット証券大手2社だけで同社の2倍弱の規模となります。金融商品は今やインターネット取引が常識ですから、ネット証券優位の傾向に歯止めはかからないでしょう。
NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)を利用するにしても、証券口座を開設しておかないとお話になりません。コロナショックは、株価が下がったところで買えば儲けられるチャンスかも?ということで、投資初心者の背中を押したのだと思います。
口座の半数前後が不稼働という現実も
さて、株式投資にせよ投資信託にせよ、そもそも投資は元本保証ではありません。儲かるかどうかはやってみないと分からないところや、投資方法も千差万別なのが投資です。ビギナーズラックでその後も投資を続ける人もいれば、最初から大損してもう懲りたとやめてしまう人もいるでしょう。
たらればで恐縮ですが、3月に口座開設して3月末のタイミングで日経平均株価連動投資信託を買っていれば、今の時点で13%くらい儲かっていることになります(5月26日時点)。100万円投資したら13万円の儲けです。悪くないですね。もちろん、そのタイミングで売れればですが。