新型コロナウイルスが猛威を振るっているなかでも、多くの起業相談を受けています。新しい世の中に変わっていく今の時期は、考えていたビジネスアイデアをカタチにできるタイミングと考える人が多いのかもしれません。
起業家の相談内容には、どのように社名をつけたらいいのかという問い合わせがよくあります。思いついたものや聞いたことのある社名を何でもつけていいのでしょうか。
社名をつけるにあたっての「よくある質問・回答」をもとに、知っておくべき基本ルールや考え方をお伝えします。
社名(商号)を決める際の基本ルールは?
社名は、正式には商号と呼ばれます。近年では、アルファベットや数字、記号などの文字を使うことも認められるようになり、自由度が上がりました。昔に比べ、より個性的な商号が増えてきたのもこの影響です。
まず商号を決める上での最も基本的なルール(法律上の縛り)としては、次のような点があります。
- 会社の種類(株式会社や合同会社など)は必ず入れる(たとえば「前株」「後株」と言れるもの)
- 「!」や「?」、「@」など、使用が認められていない記号もある(「-」などはOK)
- 「銀行」「信託」「保険」は、実際にこれらの業種でないと使用できない
これ以外に注意するべき点は、以下のようなことです。
以前は、類似商号規制という厳しいルールがありました。同一市区町村内で同一の事業を行う場合には、同じ商号で登記ができないというものです。しかしこの要件は、平成18年の会社法の施行で大きく緩和されました。規制緩和をして、起業する人を増やそうという試みの1つです。