とにかく、係長のタイピング指導に疑問は感じつつも、周囲への配慮が欠けていたかもしれないという点については、反省をした主人公。「はい、静かに打ちます。」と言い、自席に戻ります。

たしかに、定時前のラストスパートということで、知らず知らず、キーを打つ手に力が入っていたかもしれません。「でも、そんなにうるさかったかなあ?」と思いつつ席に着くと、新人女子が係長のところにむかっていくのが目に入りました。「係長、これつけてみたらどうですか?」と、言いながら手に持っていたヘッドセットを差し出しています。「ノイズキャンセリング付き(※)なんです。」

「おお、これは静かで集中できるな!」とご満悦な様子の係長。すると新人女子が、主人公にこっそりと耳打ちをしてきました。「今のうちですよ。定時なのでさっさと続きを終わらせて帰りましょう。」「なるほど、これならさっきの調子で終わらせて帰ってもバレないな…。」と感心する主人公。どうやら係長が少しの音でも集中が途切れやすいだけで、主人公のキー操作が特にうるさいということではなかったようです…。

新人女子の「親切なふり」作戦の是非はさておき、お互い様なことに、なんだかんだと難癖をつけては自分の思い通りにしたい上司や同僚に悩んている読者の中には、思わずニヤリとしてしまった方もいるのではないでしょうか。妄想シャイン、次回もどうぞお楽しみに。

※ノイズキャンセリング
雑音を打ち消す機能。最近では、多くのメーカーが、イヤホンやヘッドホンにこの機能を搭載。

【マンガ記事】妄想シャイン

入社3年目でようやくこなれてきたサラリーマンの主人公は、ストレスが溜まるとひたすら妄想しながら乗り切る、妄想社員。オフィスでよくある、ちょっとしたイライラやモヤモヤを、今日も妄想しながら乗り切ります。

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寺須こってぃ