25日線と75日線に挟まれてもみ合う展開

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。4月の上旬から5日移動平均線にローソク足の実体がかかりながら、じりじりと上昇を続けています。

5日線を回復したり、割り込んだりといった動きを繰り返していますが、値幅が小さいとこのような動きになりがちなので、5日線を割ったからといってただちに目線を下に持つべきというわけではありません。

今後の展開はどうなるでしょうか。現状は、25日線に下値をサポートされるような形になっています。25日線は上向きになっており、チャートの形は悪くありません。一方で、上からは75日線が下向きに降りてきており上値を抑えられています。

5日線、25日線とゴールデンクロスが形成されそうです。75日線を上抜けるのか、あるいは25日線を下抜けるのかが注目されますが、この間にもみ合うことも考えられるので、どちらかの抜けを確認してから出動しても遅くはないでしょう。

明るい兆しとしては、5月11日の高値(20,534円)が、1月17日から3月19日までの下落の半値戻し(20,236円)を達成したことです。「半値戻しは全値戻し」への期待も高まります。

直近の上値メドとしては、同下落局面の3分の2戻しの21,529円となります。逆に下値メドとしては、25日線の19,700円付近、心理的節目となる19,000円、足元の押し安値である4月22日の安値(18,858円)あたりになるでしょう。

ただ、そこを割り込むと、4月3日の安値(17,646円)の一番底まで見えてくるので注意が必要です。

下原 一晃