子どもが「ありのままでいい」と思えるフレーズは?

それでも、ほめたい気持ちは湧き上がるものですよね。ほめたいときに選ぶ言葉も、「横の関係」を意識すると分かりやすいでしょう。湧き上がる喜びの気持ちはそのままに、子どもと横の関係になり、同じ立場で声をかけるのです。

たとえば子どもが靴が履けるようになったら、「ママ嬉しい」と一緒に喜びます。子どもがお手伝いをしてくれたら、「助かったよ。ありがとう」と感謝します。子どもが自分の考えを話したら、「なるほど」と感心したり、質問して子どもの考えを深堀りするのも良いでしょう。

横の関係で声をかけてもらった子どもは、「ありのままの自分で大丈夫」と思えるでしょう。「できた・できない」「すごい・すごくない」「えらい・えらくない」という判断ではなく、ありのままの自分がしたことで、誰かが喜んでくれたことが自信に繋がります。

子どもと横の関係を築くためには、それまでの先入観を考え直すことと、ある程度の時間や試行錯誤が必要です。しかし横の関係で声がけをするようになると、子どもが嬉しそうに自分の考えを話すのを聞いたり、自分のことを誇らしく思っているような笑顔を見ることができるようになるものです。

宮野 茉莉子