シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回はファミリー向けイタリアンレストラン「サイゼリヤ」を運営するサイゼリヤ(7581)の、2020年4月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2020年5月7日に更新されたサイゼリヤの2020年4月既存店売上高は、対前年同月比38.6%。
内訳は客数38.7%、客単価99.6%で、新型コロナによる非常事態宣言の影響から客数が激減した結果、対前年同月比で50%にも届かない大幅なマイナス成長となりました。
また全店売上高も33.0%で、既存店・全店ともに対前年同月比30%台の厳しい数字となりました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は8月決算)。
既存店売上高は2月まで、プラス成長月3カ月・マイナス成長月3カ月(いずれも90%台)という状態でした。しかし新型コロナ問題の本格化を契機に、客数が3月77.6%、4月38.7%と急減。売上高も3月78.5%、4月38.6%と大幅に落ち込んでいます。
全店売上高も既存店同様、2月までプラス成長月とマイナス成長月が各3カ月でしたが、3月(78.4%)、4月と連続して大幅なマイナスとなりました。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の2019年の株価は2,800円台を天井とする値動きが続き、2020年1月も2,811円到達後に反落しました。そして2月からの株式市場全体の急落を受け、3月には1,649円まで下落しています。
その後Wボトムパターンの形成により、4月の安値1,608円を付けた後に反転し、現在は2,100~2,300円の水準で取引が行われています。
既存店・全店ともに、売上高が3月、4月と急落しています。5月から徐々に各地で外出制限が緩和されていく中、5月以降の回復スピードが注目されます。
参考資料:サイゼリヤ月次報告(2020年8月期)
LIMO編集部