シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は牛丼チェーン店「すき家」他を運営するゼンショーHD(7550)の、2020年4月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2020年5月1日に更新された、すき家の2020年4月既存店売上高は対前年同月比88.1%。内訳は客数87.2%、客単価101.1%であり、新型コロナによる緊急事態宣言の影響を受けて客数が減少した結果、売上高は80%台のマイナス成長となりました。
全店売上高も87.6%と、既存店・全店ともにマイナス成長となっています。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。
直近の既存店売上高は、3月も対前年同月比92.2%とマイナス成長でした。ただし前期は通期で102.3%となり、プラス成長を達成しています。4月の88.1%は、3月よりマイナス幅が拡大する結果となりました。
全店売上高についても、3月はマイナス(92.6%)になりましたが、通期はプラス成長(102.7%)です。4月は87.6%で、既存店同様の推移を見せています。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の2019年以降の株価は、2,500円台でいったん天井を付ける傾向にありました。2020年も1月に最高値2,535円を付けた後に下落を開始しています。
3月には世界的な株価下落を受け、1,677円まで下落。その後Wボトムパターンを形成し、4月に1,731円の安値を付けた後に反発して、現在は2,100円付近での取引が行われています。
新型コロナウイルス問題の影響を受け、既存店・全店ともに3月、4月と対前年同月比で売上高はマイナス幅が拡大しました。5月より徐々に外出自粛も解除される見込みですが、どこまで回復できるかが今後注目されます。
参考資料:すき家 月次売上推移 (2021年3月期)
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