シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は牛丼チェーン店「松屋」他を運営する松屋フーズHD(9887)の、2020年4月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2020年5月1日に更新された松屋フーズHDの2020年4月既存店売上高(速報ベース)は、対前年同月比77.4%となりました。内訳は客数75.3%、客単価102.8%。新型コロナによる緊急事態宣言の影響から、20%以上の客数減でマイナス成長となりました。

また全店売上高も78.6%と、既存店・全店ともに対前年同月比70%台のマイナス成長です。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。

直近の既存店売上高は、3月を除き全ての月で対前年同期比プラス成長を達成していました。また、新型コロナ問題が本格化した3月はマイナス成長となったものの94.8%と90%台を維持。しかし緊急事態宣言が出された4月は77.4%まで落ち込んでいます。

全店売上高も既存店同様に、3月(95.9%)以外はプラス成長。しかし4月は78.6%となり、コロナショックに直撃された形です。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は2019年7月から上昇が続き、2020年1月には5,130円の高値に到達しました。しかし反落し、2月後半からの世界的な株価下落を背景に3月13日には3,025円の安値を付けました。

その後はWボトムのパターンを形成し、4月6日の安値3,260円を付けた後に上昇し、現在は3,800円前後で取引されています。

緊急事態宣言を受け、4月は対前年同月比で大幅なマイナス成長となりました。5月から各地で外出自粛が徐々に緩和される方向ですが、どこまで回復するかが注目されます。

松屋フーズホールディングスの過去1年の株価推移

参考資料:月次報告 2021年3月期(2020年4月〜2021年3月)

LIMO編集部