この発言を耳にしたさちえさんは、彼に対する好意がすっと冷めていきました。「インスタ映えとか私は興味ないし、食べたいものを食べたい。もしこの人と結婚したら、一生食事に関して文句を言われるかもしれないと思ったら、めんどくさいなって思いました。」
彼も不穏な空気を察したのか、その日のオンラインデートは10分程度で終了。さちえさんは翌日「価値観が合わないから、他の人を探してください」とLINEを送り、彼をブロックしました。
「今思い返せば、たしかに彼が連れて行ってくれたのは洗練されたお店ばかり。私のために頑張ってくれてるんだなって嬉しく思っていましたが、もしかしたら、自分がそういう料理しか許せないだけだったのかも。寂しさはありますが、付き合う前に価値観のズレを知れたのでよかったです。
おわりに
オンラインデートは私生活が映し出されやすいからこそ、価値観の違いがあらわになるよう。事態が収束するまで、一体どれだけの男女がカップル未満の関係を保ちつづけられるのでしょうか。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は気軽に不特定多数の人と出会えるようになった私たちに、「人を愛する意味」を問いかけてもいるのかもしれません。
古川 諭香