ショックを受けている人への声かけは慎重に!

今思い返せば、きっとあの看護師さんは、「流産は、多くの女性が経験するもの。また妊娠のチャンスは来るから元気出して!」というような想いで声をかけてくれたのだとわかります。看護師さんが筆者を励まそうとしてくれていたと思えるようになった頃、やっと流産のショックからも立ち直れた気がしました。

マイナス思考に陥っている人には、“短いひと言”がまったく意図しない悪い方向に捉えられてしまう可能性があります。良かれと思ってかけた言葉が、相手を長く苦しめてしまうこともあるでしょう。そのため、大きなショックを受けた人を励ましたいなら、相手の気持ちや苦しみをよく聞き、なるべくわかりやすく、丁寧に声をかけてあげるのがよいのではないでしょうか。

流産経験から学んだ、ひと言の重み

言葉は、人の心に大きな影響を与えることがあります。特に大きなショックを受けている人にとってポジティブに考えることは難しく、良かれと思ったことが逆効果というケースも…。

しかし相手の立場に立ち、わかりやすく、丁寧な声かけをすることによって、励ましたり、勇気づけたりすることができる力も言葉にはあります。ひと言の重みを意識し相手を傷つけないコミュニケーションを心掛けよう、と感じることにもつながった出来事でした。

【参考】

上田 みどり