りえさんが計画分娩を検討したのには、様々な理由があったよう。例えば、保育園の休園によって、上の子(1歳)が預けられなくなったことも理由のひとつ。「自分たちの親はどちらも遠方に住んでいますし、上の子と2人きりの時に陣痛が来たら置いていくわけにもいかないと思って…。」
しかし、3月中旬頃から「病院からのお知らせ」が頻繁に更新されるようになり、ある日の検診時、病院側から今後の決定事項が書かれた書類を渡されたそう。そこに書かれていたのは「面会禁止」「立ち合い出産禁止」「計画分娩の中止」「無痛分娩の中止」という言葉。検診の回数を減らすようにとも明記されていました。
その後、妊婦健診を月に1回にしたようですが、こうした病院側の対応は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を広げないための配慮ということは重々わかっていながらも、りえさんは病院側の対応に少し不安を感じていたようです。
不安な気持ちにさらに追い打ちをかけたのが、4月の中旬に病院の前に突然設けられた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療用のテント。「出産に挑んでも痛みも取り除いてもらえず、誰にも立ち会ってももらえず、退院するまでは誰とも面会が許されないのは孤独で辛いです。すぐ近くでコロナの診療を行っているので、もし院内感染が起きたらどうしようとも考えてしまいます。」