想像以上の価値観の違いに戸惑ったBさんのケース
「付き合っているときは、私とはまったく違う価値観が新鮮だと感じていました。まさか結婚後にここまで悩むとは…」
そう話すのは、結婚10年目を迎えるBさんです。都心で育ったBさんに対し、田舎で自活に近い生活を送っていた夫。付き合い始めた当初は、おおらかで器が大きく、頼りがいのある印象を持っていたそう。
しかし、子どもが生まれ、その価値観・生活環境の違いは違和感に変化したといいます。育児方針や将来設計でまったく意見が噛み合わず、結婚前は一度もしなかった喧嘩が頻発。夫の勤務時間が不規則だったこともあり、どんどん生活リズムがずれて家庭内別居状態だったといいます。そんな状況を打破したのは、思いがけない気持ちの変化でした。
「夫の価値観を育てた義母を腹立たしく思うときすらあり、帰省も拒否。しかしある日、ここまで生活環境が違ったのだから、考え方のベースが違って当然なのだという当たり前のことに気づいたのです。一緒に過ごすうちに、その当たり前の部分を見失っていました。
相手をもっと理解しなくてはと視点を変えたら、譲歩するべきところが見えてきたのです」Bさんの歩み寄りの姿勢を感じ取ったのか、それから徐々に夫の態度も軟化。今では二人で晩酌しながら、子供時代のことを笑いながら語り合う仲だとか。将来設計についても建設的な話し合いができるようになったといいます。