コロナ不況はリーマンショックより対応が困難。V字回復はあり得るか?

一部には、部品の入手困難による生産面の混乱を心配する声もありますが、災害で工場が壊れてしまった場合とは異なりますので、影響は短期的でしょう。

主要な部品を作る企業が倒産してしまった、という場合には影響が大きいかもしれませんが、そうした部品メーカーについては製品メーカーがしっかり支援して倒産しないように守っているはずだ、と信じることにしましょう。

リスクシナリオとしては、インフレの可能性を頭の片隅に置いておく必要があるかもしれません。たとえば世界的に「食料を多めに持っておきたい」と考える人が増えると、食料の需給が逼迫して食料価格が上がるかもしれません。

もうひとつのリスクシナリオとしては、金融危機の可能性を頭の片隅に置いておく必要もあるかもしれません。国内では不良債権の増加で銀行が貸出に慎重になる可能性、海外では途上国からの資金引き揚げによって通貨危機が発生する可能性、景気悪化による財政赤字で財政破綻が懸念される国が出てくる可能性、などですね。

あくまでもメインシナリオではなく、リスクシナリオですが、これらのリスクについては別の機会に論じることとしましょう。

本稿は、以上です。なお、本稿は筆者の個人的な見解であり、筆者の属する組織その他の見解ではありません。また、厳密さより理解の容易さを優先しているため、細部が事実と異なる場合があります。ご了承ください。

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塚崎 公義

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塚崎 公義

1981年 東京大学法学部卒業、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行
おもに経済調査関連業務に従事した後、2005年に退職し、久留米大学へ。
現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と関係なく個人として行なっているため、現職は経済評論家と表記したものである。
(近著)
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(雑誌寄稿等)
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