二番底完成で短期的な上昇トレンド形成に期待

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は25日線付近で上値を抑えられると、5日線も割り込んで下落しました。

ただ、ここからつるべ落としのように下がっていくよりは、二番底(Wボトム)を形成する動きになるのではないかと予想されていました。実際に、目先意識されやすい18,000円付近で底を打つと、そこから反発し、5日線だけでなく25日線も回復しています。

今後の展開はどうなるでしょうか。チャート上のポイントは、3月25日の高値(19,564円)になります。というのは、3月19日を大底とすると、ここが戻り高値になっているからです。4月10日の高値は19,500円で、この戻り高値を超えることができませんでした。

ここを超えるとWボトムが完成し、短期的には上昇トレンドが形成されます。ただし、逆にここを超えられないと、Wトップの形になります。その場合、短期的には下降トレンドになります。その点では今週、19,500円を超えられるかどうかが注目されます。

先週、5日線が25日線を下から上に抜けるゴールデンクロスが完成しました。まだ25日線の傾きは下向きですが、徐々に緩やかになっています。日柄をこなして、25日線が上向きになるようであれば目線を上に持っていいでしょう。

一方で今週、19,500円を超えられないようであれば、下値メドは目先意識されやすい19,000円や18,000円、さらに二番底の17,646円になります。17,646円を割り込むと、大底の16,358円まで視野に入ってくるので注意が必要です。

下原 一晃