「セカンドオピニオン」という言葉が浸透した現在、その重要性は知識として皆さんもうご存じだと思います。
しかし、最近「セカンドオピニオン」と混同されて問題となっているのが「ドクターショッピング」。子育て中のママの中にも、小児科をあちこちめぐる「ドクターショッピング」をしている方がチラホラ。彼女たちはなぜ、さまざまなリスクを冒してまで小児科をハシゴするのでしょうか。
“母親の勘”の裏付けがほしかった
1歳の女の子のママ、Aさんは、つい最近4つ目の小児科を訪れたばかり。なぜそこまで小児科を転々とするのでしょうか…? 筆者の問いかけに、Aさんはこう返答してくれました。
「裏付けがほしかったんです」
去年の冬、Aさんの娘さんが風邪をひいたことがきっかけでした。最初はAさんも「風邪だろう」と思い、近所の小児科を受診しました。やはり診断は「風邪」。
「大丈夫ですよ、という先生の言葉に安心していたんですが…」。その夜、娘さんは激しく咳込みます。咳をしすぎて泣いて抱っこを求める娘さんの背中をさすりながら、Aさんは「これは決して風邪ではない」と思ったのだそうです。
「風邪と言われても鼻水も出ていない、熱もない…これは呼吸器系の病気なのでは?と考えたんです」
翌日、他の小児科を受診したAさん。しかしそこでの診断も風邪。
「“母親は勘が働く”というじゃないですか。母親である私が風邪じゃない、と感じているのに…風邪の診断はありえないと躍起になっていました」と筆者に語るAさん。