「しっかり治すには根気よく通わなければならないのはわかるけど…小児科って色々な病気の人がいるから、他の病気をもらうのが怖くて。症状が治まっているのに、できれば頻繁に行きたくないんですよね」とBさん。きっとまた症状がぶり返すたびに、小児科を転々とするのでしょう。

「青い鳥」を探すママたち

いろいろな医療機関を受診しても満足な結果を得ることができないドクターショッピングは、別名「青い鳥症候群」とも呼ばれているそうです。童話「青い鳥」のチルチルとミチルが幸せを探してさまよったように、“自分が満足できる診断をくだしてくれる”病院を求めるママたち。

いくら周囲が忠告しても、ママ自身が診断に納得し、治療の方針をしっかり理解しようと考えを切り替えなければ、この「青い鳥」探しがやむことはありません。それは「子どもが健康であるように」という母の愛であることには違いないのですが、行き過ぎると子どもへの負担になってしまうのも事実です。

一番負担になってしまうのは、診察を受ける子どもたち。そのことだけは忘れてはいけません。

まとめ

ドクターショッピングは悪なのか?と言われると、一概にはそうとは言えず、中にはいくつも病院を渡り歩いてようやく信頼できる先生と巡り会えた…という人もいるでしょう。しかし、そういう人は「自分の考えているような診断をしてほしい」というわけではなく、「ちゃんと信頼できる先生に診てもらいたい」という気持ちで病院の門をたたくのです。

とにかく、子どもを早く治してあげたい…と思うのであれば「これは○○という病気に違いない」という判断を勝手に下さないことが大切なのではないでしょうか。

大中 千景