実は低かったマスク着用率

「海外でマスクをしているアジア人は、ほぼ日本人旅行者」と言われるという、まことしやかな噂もあったくらい、ひと昔前からマスクを着用している人が増えて来たように見受けられます。花粉症や鼻炎といった、持病で着用を余儀なくされている人もいることでしょう。

そうは言っても、実際のところはさほどマスク着用率が高くないという調査結果も出ているのです。アジアを舞台に、旅行事業・ITオフショア開発事業・ライフイノベーション事業・投資事業など、幅広く事業展開を行っている株式会社エアトリが、20代から70代の男女1322名を対象に「マスクの着用に関するアンケート調査」を行いました。調査期間は2020年2月2日から4日です。

この調査内容で『自身が風邪などの感染症に掛かっている時、外出時にマスクを着用しますか?』という質問に対し、YES(はい)と答えたのは全体の71%に過ぎなかったのです。自身が感染症であるという認識があっても、マスクを着用しないで外出するという人が3割強も存在しているという現状が分かります。ちなみに、同質問の中でYES(はい)と答えた男女比率は『8(男性):2(女性)』となっています。

調査結果は以前のものであり、その間にも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響で、多くの人の認識が変わってきたとも想像されます。

ですが、マスク着用云々については習慣的な要素も大きいため、すぐさまこの調査結果の数字が大きく変わってくるとは想像に難いところもあると、思わざるを得ません。現状の市場によるマスク品薄も影響し、「無いなら仕方ない」として、普段と変わらない行動をしている人がいるという事実も、予想されるのではないでしょうか。