民間企業は債務超過に陥ると倒産する

民間企業が債務超過になると、債権者からの返済要請が相次ぎ、倒産するのが普通です。債務超過というのは、資産をすべて売却しても負債が完済できない状態なわけですから、債権者は不安になります。「他の債権者が先に返済を受けてしまったら、自分が返済を受けられなくなるかもしれない」と。

そこで、すべての債権者が「他の債権者に返済する前に私に返済しろ」と請求してくることになります。そうなると、債務超過の定義からして返済不能に陥り、倒産するわけです。

日銀の場合は、債権者が金を返せと言ってきても、紙幣を印刷して渡せば良いだけなので、倒産することはないのかもしれませんが、日銀券を発行している会社が債務超過だということになると、日銀券のありがたみが著しく損なわれてしまう、ということはありそうですね。

それを心配している人もいるでしょうが、筆者は何も心配ないと考えています。