中国への非難を強めるトランプ大統領

だが、事が簡単に進むとは限らない。

トランプ米大統領は19日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う中国の初動体制を強く非難し、ホワイトハウスでの声明文書の中で、「コロナウイルス」と書かれた箇所を「中国ウイルス」と自身で書き直していた。

米国でも感染者数が増え、経済の疲弊が懸念され、秋の米大統領選挙への影響が指摘され始めている。そうしたことを背景に、好調な経済を成果としてアピールしてきたトランプ大統領は、中国への非難を強めている。

WHOと中国の癒着という疑念

また、この2カ月間のWHO(世界保健機関)の対応には、世界から多くの不満、不信感も出ている。

WHOのテドロス事務局長は、1月に北京を訪問して習近平氏と会談し、北京とWHOの協力を強化することが発表されたが、パンデミックを宣言するタイミングなどを巡り、両者の癒着を指摘する声が各方面から聞こえた。

近年、テドロス氏の出身国エチオピアは、一帯一路の影響で中国から多額の援助を受けている。そしてテドロス氏は、2005年から2012年にかけて保健大臣を、その後2016年まで外務大臣を務めた大物政治家でもある。