生理で痛いのはお腹だけではない、懐も痛い

多くの女性は、1カ月間のうち数日は生理による何かしらの痛みや不快感、不便さに耐えています。でも、負担はそれだけではありません。タンポンやナプキン、専用下着、買い替え下着、専用洗剤、痛み止めなど、個人差や月間差もありますが生理の為の出費もバカになりません。

2019年にスウェーデンの生理用品ブランド「Intimina」が、マーケティング会社のOnePollをとおして18~55歳のアメリカ人女性2,000人を対象に行った調査では、女性が生理用品の為に費やす金額は1カ月あたり平均13.25ドル(約1,500円)で、生理周期がある平均的な女性が12~52歳の間に生理用品の為に出費する額を合計すると約6,360ドル(約70万円)だということがわかりました(※2)。

「懐が痛い」くらいですめばいいですが、生理用品を買えない女性も世界中に大勢いるのです。そのような状況を「生理の貧困」といいます。

最近は特に女子学生の生理の貧困が様々な悪影響をもたらすことが問題視されるようになりました。これは発展途上国だけではなく、格差が広がる先進国での問題でもあり、当然日本も例外ではありません。