株式市場の振り返り-5日ぶりの反発も16,000円回復はならず。新興市場は急反発。
2016年6月15日(水)の東京株式市場は反発となりました。日経平均株価は前日比+0.4%の上昇、TOPIXも+0.4%の上昇で引けています。いずれも5日ぶりの反発でした。一方、前日に▲10%以上急落した東証マザーズ総合指数も+3.3%上昇の反発となりました。
日経平均株価は、前日比▲59円安で寄り付いた後、前場の半ばには▲106円安まで下落しました。しかし、その後は円高進行が一服したこと等から、一気にプラス転換します。一時は+138円高まで上昇し、16,000円寸前まで行きました。その後も何度か16,000円にトライするものの、結局は+60円高の15,919円で引けています。この辺りに、今の相場のエネルギー不足を感じることができましょう。
東証1部で上昇したのは1,032銘柄、値下がり767銘柄、変わらず159銘柄でした。東証1部の出来高は19億3,842万株、売買代金は1兆9,254億円(概算)となっています。売買代金2兆円が高い壁となっています。
セクター動向と主要銘柄の動き-33業種中22業種が上昇、金融や輸出関連に買戻し
東証1部で上昇したのは22業種、下落したのは11業種でした。上昇率の上位には、金融関連、輸出関連、ハイテク関連が並びました。一方、下落業種の中では、引き続き原油関連と内需関連が目立っています。
個別銘柄では、TDK(6762)、京セラ(6971)、アルプス電気(6770)などの電子部品株が大きく値を上げました。また、富士重工(7270)などの自動車株も好調でした。一方、関西電力(9503)が大幅下落となり、任天堂(7974)やKDDI(9433)も値を下げました。前日好調だったしまむら(8227)も反落となっています。
本日(6月16日)の注目点-FOMCの結果次第で大きな動きとなる可能性も。為替相場に注視。
16日(木)は、東京株式市場の始まる頃には、米国FOMCの結果が判明しています。先日の雇用統計の脆弱さを勘案する限り、大きな動き(利上げ)はないと見られますが、最近のサプライズ連発を思い返すと、油断禁物です。また、この結果が日銀の金融政策決定会合にどのような影響を与えるのかにも注視する必要がありますので、動き難い展開となりましょう。いずれにせよ、冷静に対処することが必要です。
そうした中、株式相場の下値がある程度確認できるならば、売られ過ぎの感がある輸出関連株、不動産株、医薬品株などに注目したいところです。ただ、輸出関連株は、為替相場を睨みながらの展開になると考えられます。
青山 諭志