シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は牛丼チェーン店「すき家」他を運営するゼンショーHD(7550)の、2020年2月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2020年3月2日に更新された、すき家の2020年2月既存店売上高は、対前年同月比110.0%となりプラス成長。内訳は、客数110.1%、客単価99.9%と、客単価は若干のマイナスながら客数が110%以上の伸びを見せています。
全店売上高も114.7%で、既存店・全店ともにプラス成長を果たしました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。
今期の既存店売上高は7月のみ対前年同月比でマイナス成長(98.6%)で、他の月は全てプラス成長が継続。2月は客単価がマイナスとなりましたが、売上高の110.0%は今期最高数字です。
売上高同様、客数の110.1%も今期最高数字であり、客数の急増が2月の売上高を押し上げました。
また全店売上高も既存店同様に7月はマイナス成長(98.5%)となりましたが、他の月は全てプラス成長が継続。こちらも2月は今期最高数字(114.7%)となりました。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の2019年以降の株価は、2,500円台でいったん天井を付ける傾向にありました。2020年も2月に2,516円を最高値に下落を開始。その後、2月後半の株式市場全体の下落により2月28日には2,000円を割れました。
業績は堅調ながら2019年の株価は上昇トレンドに乗り切れず、2020年2月の急落に見舞われました。2月も対前年同月比で高い成長を見せる一方で、新型コロナウイルス問題の影響が本格化する3月の業績がどのような数字になるのかが注目されます。
参考資料:すき家 月次売上推移
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