セクハラで困っている人へ

セクハラの内容として自身の影響力を生かした「あれをしろ」、「これをしろ」と言ってしまった事例は古典的ですが、近年私のもとに寄せられる相談としては「LINE IDを教えろ」「なんでSNSのフォローバックをしないんだ」としつこく部下にせまるケースが増えてきている印象です。

だいたいは、女性が被害者、男性が加害者のケースが多く、女性にとっては興味のない男性上司であることが多いのです。

会社と争うことによって、結果として会社に居づらくなってしまうこともありますが、弁護士に相談をしても法律で解決するだけが全てではありません。

弁護士のアドバイスをもとに、ハラスメント相談窓口などを活用したり、人事部に相談して、ハラスメントの被害に遭っていることを相談するのは一つの手段です。毅然とした対応をすることも大事ですね。

セクハラやパワハラなど、ハラスメントに関する相談は、専門家である弁護士に相談するのがベストといえますが、日本弁護士連合会による調査(※3)では法的な問題を抱えつつも、弁護士に相談していない人が約8割いることも明らかになりました。また、弁護士に相談しなかった理由として、相談料が高そう(66.7%)気軽に相談できないから(47.8%)と回答しました。

出典:「弁護士に相談しなかったのは、なぜですか?」日本弁護士連合会

こんなにも多くの割合の方々が、弁護士にも相談できず泣き寝入りしてしまっている状態に対して、何かできることはないかと思い、「セクハラの線引き」や「セクハラの証拠として残すもの」などをYouTubeに公開したりもしています。困っている方や参考にされたい方は、ぜひご覧ください。
弁護士 齋藤健博チャンネル

【参考】
(※1)「パワハラ、セクハラに関する意識調査」フリーター・既卒向け就職支援「ハタラクティブ」調べ(期間:2019年4月12日~19日、対象:サービス登録者の18歳~30歳男女281人、方法:Webアンケート)
(※2)「セクハラ被害6割以上が相談しない・できない 被害者が感じる「社会の空気」【アンケート調査】」ハフポスト日本版
(※3)「法的な課題をかかえる人たちに関する意識調査」日本弁護士連合会(期間:2018年2月7日、対象:全国20~69歳の男女1万10人、方法:インターネットリサーチ)

齋藤 健博