牛丼でおなじみの吉野家ホールディングス。その知名度の高さもあって個人投資家の中でも人気な企業だ。吉野家は1月に今期の業績予想を上方修正したが、株価は下落。今回は吉野家の置かれた厳しい事業環境を解説したうえで、それに対する打開策や今後の見どころを紹介する。

業績予想を上方修正も株価は下落

吉野家は1月10日、2020年2月期3Q累計(3-11月)の決算を発表するとともに、通期の売上高予想を従来の2080億円から2150億円、営業利益予想を従来の10億円から36億円へと上方修正した。純利益は従来の1億円を据え置き。

営業利益予想が引き上げられたことで一見するとポジティブに見える今回のリリースだが、株価はというとこれを受けて下落。1月10日終値の3025円に対し、織り込み後の14日終値は2736円と、10%の大幅下落となった。さらにその後も売りは継続し、2月中旬時点で株価は2500円前後で推移している。