25日移動平均線、75日移動平均線をともに割り込む

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。週初17日には窓をあけて下落し、25日線を割り込みました。

17日にはそれでも75日線付近で止まったのですが、18日には75日線も割り込んでしまいました。その後はローソク足の実体やヒゲが75日線にかかりながら上下する方向感のない動きでした。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。チャートの形はあまりよくありません。先週の値動きで、5日線が25日線、75日線を上から下に抜けるデッドクロスが形成されました。

さらに、25日線が次第に下降し、75日線に近づいています。このまま下降を続けると今週あたりに75日線を上から下に抜けるデッドクロスが形成されそうです。

もう一つ注目すべきは、レンジの幅です。これまでは上は24,000円、下は23,000円の中で上下を繰り返すような値動きでした。ところがその値幅がだんだん狭くなって、いわゆるペナントのような形になっています。

ローソク足がこのペナントの中にあるときには方向感が出しづらいものです。本格的な出動は、ペナントを上下どちらかに抜けてからのほうがいいでしょう。

さらに確実なところでは、上値メドは2月6日の高値(23,995円)や1月17日の高値(24,115円)、下値メドは2月3日の安値(22,775円)を抜けてからということになります。

下原 一晃