第三に、新しい治療法が早期に確立されて治癒率が一気に高まる可能性です。世界中の研究者が熱心に研究しているでしょうから、この可能性にも期待しましょう。
もう一つ、これは望ましいことではありませんが、統計に表れていない罹患者が数多くいる可能性もあります。「罹患しても症状が出ないから検査を受けていない人」が多いとすれば、そうした人を分母に加えた致死率は低くなるはずですから。
統計を扱う場合には色々なことを考えて慎重に
繰り返しになりますが、筆者は新型肺炎については門外漢です。したがって、「致死率はもっと高いはずだ」などと言う根拠は何も持っていませんし、そんなことを言うつもりもありません。
ただ、統計を扱う際には、様々なことを考えて慎重に扱うべきだ、という一例として新型肺炎の致死率について考えてみただけです。あしからず。
末筆ながら、亡くなられた方にはお悔やみ申し上げます。患者の方にはお見舞い申し上げると共に、回復をお祈りしております。そして、医療関係者等々に対しては、感謝の気持ちを込めて敬意を表したいと思います。
本稿は、以上です。なお、本稿は筆者の個人的な見解であり、筆者の属する組織その他の見解ではありません。また、厳密さより理解の容易さを優先しているため、細部が事実と異なる場合があります。ご了承ください。
<<筆者のこれまでの記事はこちらから>>
塚崎 公義