これから死ぬ人のことを考えていない
患者数76,796人に対して、死亡者は2,250人、治癒した人は18,860人であり、残りの大多数の人は「今後、死ぬか治癒するか」です。上記の2〜3%というのは、残りの大多数の人が全員治癒すると仮定した場合の致死率なので、本当にそれで良いのか、心配です。
結論の出た人(すでに死んだ人と治癒した人の合計)に占める死者の比率は結構高いので、結論の出ていない人が同じ確率で死亡するとすれば、大ごとです。
数日前の患者数で割るべきでは
仮に新型肺炎という病が、罹患して数日後に症状のピークを迎えるものだとします。その場合、罹患した数日後に死亡するか、その山を乗り越えれば回復に向かうか、ということになります。
そうだとすると、死亡者を今日の患者数で割るのは不適切です。今日までの死亡者数を、数日前までに罹患していた患者数で割るべきです。
通常であれば、今日の患者数も数日前の患者数も大差ないのでしょうが、今回のように患者数が急増している場合には、この差が結果に大きな影響を与えかねないので、心配なのです。
武漢の死亡率が他より高い理由を考える
武漢市の患者の死亡率は、全体の死亡率より高くなっています。その理由が「武漢は医療体制が患者数に追いついていないから」ということであれば、武漢以外の地域については比較的安心でしょう。