なおにゃむさんは、「言語発達遅延」という発達障害をもつ小学4年生のまっきーのお母さん。今回は、まっきーの療育仲間のA君のエピソードです。
まっきーが幼稚園年中だった時のこと。なおにゃむさんとまっきーはA君のおうちにはじめて遊びに行きました。子どもたちはそれぞれ自由に遊び、A君ママとなおにゃむさんは、女性同士おしゃべりに花を咲かせていました。すると、そこへA君がにこにこ笑いながら「ママ!模様ができたよ。」と嬉しそうに報告をしに来ました。
「模様…?」と不思議そうな顔をするA君ママ。それもそのはず。一般的に発達障害のある子は、ものの見え方(4話参照)や手先の不器用さ(13話参照)もあって、絵が不得意な子が多いといわれるそうなのですが、A君もまた普段から『絵を描いて遊ぶ』ということを全くしていなかったからです。「うちの子、絵なんか描かないのに、模様ってなにかしら?」とA君ママは首をかしげます。
するとA君は、「こっち、こっちー」とA君ママの手を引いて、別の部屋へと案内をしはじめました。A君ママが「一緒に行ってみましょう」と目で合図をしたので、なおにゃむさんとまっきーも2人の後に続きます。
「はい、これ!」とA君が指した先にあったのは、新調したばかりのパステルグリーンの遮光カーテン。その一部分にだけ、鮮やか(?)な赤の…ドット?「ママ見て!模様できたでしょ?」と、無邪気に笑うA君の手元には、インク内蔵型のハンコが‼‼‼‼‼…ということは、これハンコ???