「湯船の中で手足を伸ばして、ホッと一息ついたのもつかの間、お風呂を上がってからのことを考え始めたら…もうダメ。今週の献立は何にしよう、あぁ、そろそろカーテンを洗わないと…って、ひとりになってゆっくりできる時間ができたら、余計にアレコレ考えてしまったの」

あまりにも長いお風呂に、ご主人が心配して様子を見に来て初めて我に返ったという友人。
「なんだか余計にドッと疲れてしまった気がする」とつぶやきました。

「脳内家事」の支配は強力!

友人のように頭の中で家事の段取りを考えることを、近ごろは「脳内家事」と呼ぶのだそう。実際に体を動かして家事をしなくても、アレコレ次の家事を考えているだけで、脳は疲れてしまうのだとか。「アレをしなきゃ」と思うことで自らにプレッシャーをかけ、家事の負担感を増やしてしまうのがその理由だそうです。

それはごもっとも、必要最低限のことだけでオッケーと思えたら、きっと毎日にもっとゆとりが生まれるはず。頭ではよくわかっているのですが、家をぐるりと見まわすと、どうしても「しなきゃいけないこと」が目についてしまいます。

それを見て見ぬふりをしたところで、「やらなければいけないこと」を先送りしているだけ。結局自分がやることには変わりがないのだから、「やりたくない」という気持ちに支配される前に、頭の中で家事シミュレーションをスタート!──「脳内家事」が発生する原因は、そんな防衛機構の一種なのではないかと思ったりもします。

この「疲れる脳内家事」から解放されるために、「優先度が低い家事を書き出すのが有効」と聞いたことがあり、実践してみたことがあります。書き出すことで、その家事を脳内からリリースし、脳のメモリ消費が軽減されることで考えにゆとりが出る、というもの。