そんなAさんが取り組んだのは、とにかく先取り貯金を徹底すること。「会社の寮に住んでいた分、お金が貯まりやすかった。無駄に遊ぶのもやめたし、とりあえず強制的にお給料の半分を先取り貯金。残った半分で寮のお金と日用品を賄うイメージ。ボーナスは全額貯金」だったそう。
「もともと物欲もそんなに強くないし、お化粧品や洋服もプチプラでいいタイプだったから苦痛じゃなかった。食事も自分で作るのはパスタかうどんか丼物。時間も手間もお金もかからないし、一人で食べるんだからいいかなって思っていた。そういう節約生活がだんだん気持ちよくなってきて、ちょっとでも無駄遣いすると落ち込んでいた」とAさん。
「そうして1,000万円を貯めた頃には、大学の同期のことなんて何も気にならなくなった。やっぱり貯金をすると、精神的に余裕が生まれる。あの頃は私も、プライドがあったのに自分だけ小さい証券会社で、実は結構精神的に追い詰められていたんだと思う」と振り返ってくれました。
生活の建て直しで死ぬかと思ったことも
続いて、通販化粧品会社勤務のBさん。Bさんは29歳で貯金が1,000万円に達しました。ただ、彼女の場合はかなり苦労した様子。
「そもそも私は田舎から一人で出てきて、奨学金の返済もあったし、学生の頃の生活費と学費を自分で払っていたので、日々の生活がカツカツ。でも社会人になるにあたって自動車免許がないとダメだと言われて、そのときに学生ローンとキャッシングにも手を出した。まずはその返済から。フラットな状態に戻さないとダメだと思った」とBさんは言います。
「22歳で初めてお給料をもらったのに、奨学金や学生ローンの返済でほとんど手元に残らなくて。『こんな負債ばかりの人生嫌だ!』と、泣きながら過ごした一晩があった。そこから、『泣いていても解決しない。とにかく死に物狂いで返済しよう』と決意したというCさん。