新型コロナ感染拡大が生む差別~日本人への”もう1つのリスク”とは

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中国共産党は2月3日、拡大する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について、自らの対応に誤りがあったと初めて認めた。

これまでに感染者は中国国内で1万7000人を超え、死者数は361人に増えており、2002年から2003年に流行したSARSによる死者数349人をついに超えることになった。

感染拡大が止まらないことから、オーストラリアやニュージーランド、米国、フィリピン、シンガポール、モンゴルは、中国からの全面入国拒否(自国民は除く)を決定し、北朝鮮やロシア、ベトナムやインドネシアなどは中国と結ぶ鉄道や航空便を停止している。

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世界各地で顕在化する中国人、アジア系への排斥

今回の感染拡大は各国で新たな対立を生んでいる。

東南アジアのベトナムでは、「中国人は来るな」、「中国人の入店はお断り」など、中国人の来店を拒否する張り紙を出す店も一部で見られ、押し寄せる経済力と南シナの問題で反中感情が多いベトナムでは、新型コロナがこれまでの対立に拍車を掛ける恐れがある。

韓国では、旅行で訪れる中国人に対する警戒心が市民の間で拡がり、中国人の入国を停止するべきだとして、既に市民60万人以上の「中国人入国禁止」を求める署名が大統領府に集まったという。韓国政府は2日、関係閣僚会議を開催し、今月4日から湖北省に滞在してきた外国人の入国を禁止する決定を下した。

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OSCアドバイザー/清和大学講師
岐阜女子大学特別研究員、日本安全保障戦略研究所(SSRI)研究員、日本安全保障・危機管理学会主任研究員などを兼務。
専門分野は国際政治学、安全保障論、国際テロリズム論。日本安全保障・危機管理学会奨励賞を受賞(2014年5月)、著書に『テロ、誘拐、脅迫 海外リスクの実態と対策』(同文館2015年7月)、『「技術」が変える戦争と平和』(芙蓉書房2018年9月)など。研究プロフィールはこちら