「不倫」、それは禁断の恋愛だからでしょうか。渦中にいる人間は周りが見えず、2人だけの世界に深く入り込んでしまいます。
口には出さずとも「その辺の不倫関係と、私たちは違う」と思って、過ごしているのではないでしょうか。
これからお話する内容は、やはり『私たちは違う』と思いながら不倫関係を続け、そして不倫関係に終止符を打った女性のお話です。
筆者は、その女性が最後に呟いた言葉がすべてを物語っているのではないか…当時、そう思えて仕方ありませんでした。
K子との関係
その女性は、筆者の高校時代からの親友K子です。
K子は看護士として、とある総合病院に勤務していました。相手の方も同じ病院に勤めている男性で、彼女と担当する科は違えど、専門技師として働いている人でした。
当時、筆者はK子とルームシェアしていました。彼女は看護師、筆者は一般企業のOLだったため、在宅時間がほぼ重なることがなく、お互い気兼ねすることがない気ままなルームシェア生活を続けていました。
そして3年ほど経った頃、彼女からルームシェア解消の願い出があったのです。
理由を聞くと、ご実家に住むお父さんの体調が思わしくないので、様子をうかがうためにも、もう少し実家と病院に近い所に引っ越したいとのことでした。
この願い出に筆者が反対する理由はなく、ルームシェアを解消し、お互いに別々のアパートに移り住みました。
その後、顔を会わせる頻度こそ減りましたが、引っ越した後もお互い都合がつけば会って食事したり、変わらぬ友人関係を続けていました。
そして別々に住み始めてから、約4年後…あんな場面に立ち会うことになろうとは、思ってもいなかったのです。