決断が速い人の習慣――3.自分が自分をどう思うかを大切にする
良い例を挙げよう。
ジョーンはセミナービジネスを本業としているが、そちらをいったん長期休業し、休暇を取ったり、楽しく副業をしたりして過ごしていた。
充電期間を経て英気を養った彼女はまた講師業に戻ることにしたが、休みを取っている間に第一線での存在感は薄れてしまっていた。仲間はいろいろと助言をくれたが、ジョーンはありきたりなアドバイスには従わなかった。彼女が取った策は、会場を予約し、広告宣伝も行なった上で、セミナーは無料で実施する、というものだった。
「決めるのは私だもの」とジョーンは私に語った。「普通なら高額で開催するところだけど、そういうことはやめて、これからも好きなだけ無料でやってやろうと思って」そして、キラキラ輝く笑顔でこう付け足した。「セミナールームに入っていくとき、このお客さんは皆、自分が招待したんだって思ったら、すごく気分が良いでしょうね」
自分で自分を心から魅力的だと思えて、良い気分を味わうためには、時には他の人からは変に思われるようなことでもやってみたらいい。自分が自分のことをどう思うかが何よりも重要なのだ。
ジョーンの例では、無料セミナーの開催という打ち手が好感を得て大きな反響を呼び、その後彼女はまた本業で25万ドルもの年間利益を挙げられるようになった。
必要なのは、単に「現実的」に生きるのではなく、心の声に従って、決断し、生きていくことなのである。それは自分らしく「セルフィッシュ」(自分本位)に、人生を豊かに生きるということなのだ。