スポーツ庁が小学5年生と中学2年生を対象に平成20年度から毎年調査している「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の最新の結果(令和元年度版)が昨年12月に発表されました。

小学5年生男子の体力や運動能力が過去最低を記録したことがメディアでも大きく取り上げられ、低下した原因はスマートフォンの視聴時間が影響しているという論調が多く見られました。

たしかに、スマートフォンの視聴時間が少なからず影響を与えているのは間違いありませんが、本当に小学生の遊び方は大きく変わってきているのでしょうか。

「外に遊びに行く」と言って公園でゲームをする子供達

ファミコンと呼ばれた家庭用ゲーム機が急速に普及したのは1980年代後半です。その時代から「子供が外で遊ばなくなった」といった指摘がありましたが、現在のゲーム機とは決定的な違いがあります。

今の保護者世代が子供時代に遊んだファミコンは、備え付けで家庭のテレビと接続していないと遊べませんでした。親から「外で遊びなさい」と言われたら、皆で外に出て遊ぶしかなかったのです。

しかし、現在のゲーム機は本体が持ち運び可能な形態となっています。そのため、親から外で遊ぶよう言われても公園でゲームに興じることができるのです。