このように公園で遊ぶというのは、今の小学生にとって必ずしも「体を動かして遊ぶ」ということを意味しているわけではありません。友達同士でカードゲームをする子供は、大まかに小学3年生あたりから増えてきます。
実際、小学1、2年生の頃は外遊びをしていても、学年が上がるとゲーム機やカードで遊ぶようになってくるのを目の当たりにしています。
ボール使用が禁止されてしまった公園
子供が外遊びしにくくなっている原因は、携帯ゲーム機やカードゲーム、そしてスマートフォンの存在だけではありません。
野球やサッカー、ドッジボールなどで遊ぶ際になくてはならないボールの使用を禁止する公園が増えてきています。筆者が住む町でも、昔からある小さな地域密着型の公園に数年前からボール禁止の立て看板が設置されました。
平日は夕方まで子供達が集まってドッチボールをしたり、週末になるとキャッチボールする親子の姿があったり、地元の人々に愛されている公園でした。しかし、役所の人が何の前触れもなく立て看板を設置したのです。「近隣に住む人から自治体に苦情が届いたらしい」という噂が広まりました。
長年何の問題もなく遊んでいたボールが突然使用禁止になったこともあり、公園周辺に子供を毛嫌いしている住民がいるのではないかと保護者の間で話題になりました。そして、多くの保護者が「子供の騒ぎ声を聞いて逆上する人がいるのかもしれない」という得体の知れない不安を抱いたのです。