自分が70歳になる頃、どのような経済状況になっているか想像したことがありますか?とくに考えていないという人は、老後の備えを重要視していないのかもしれません。このままの状態が続くと、定年を迎えてから「老後資金が足りない」と焦ってしまう可能性があります。

そこで今回は、70代のお財布事情を覗いてみましょう。ご自身の今の状況と照らし合わせながら、今後どのくらいのお金を備えておく必要があるのかをイメージしてみてくださいね。

70代以上の貯蓄状況は?

まずは、70歳以上の人がどのくらい貯蓄を持っているのかを見ていきましょう。金融広報中央委員会の知るぽるとが2019年11月に発表した「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)」では、二人以上世帯の70歳以上の金融資産保有額は、平均値が1,978万円、中央値(データを大きい、または小さい順に並べたときに真ん中にある数値)は1,100万という結果でした。

ただし、これは金融資産を保有している世帯に限った数値です。なお、金融資産を保有していない世帯を含んだ平均値は1,314万円、中央値は460万円となっています。

そして、金融資産保有額別分布は次の通りです。