また、通貨はそれを発行している国が経済破綻してしまえば、価値がなくなってしまいますが、金には資源としての実体があるので、価値がゼロになることはありません。

ネット証券会社が扱っている1,000円から積立が可能な「純金積立」では、現物交換ができるものもあります。実物投資にしたいから金地金を買わなければ、というわけでもないのです。

このように、さまざまな投資方法から選ぶことができるという点、少額からでも投資しやすいという点など、個人投資家にとってアプローチしやすい環境になってきています。

金への投資が持つデメリット

金は日々価格変動する“モノ”ですから、当然、元本保証はありません。株式のように配当や優待などもないので、値上がり時の売却のみが利益の源泉です。

その肝心な価格ですが、金の取引市場は米ドルで動いているため、国内で売買するときの金の円価格は、為替の影響を受けることになります。

また、世界共通の資産であるがゆえに、米国の金利や株価、中国やインドなど国家による金の購入量など、他国のさまざまな動向を反映して上下します。短期の価格変動に一喜一憂せず、長期の資産形成なのだと腹をくくる覚悟が必要な状況に直面することもあるかもしれません。