女性が仕事を持つことに対する社会的な意識も変わってきています。内閣府共同参画局の「男女共同参画白書 令和元年版」によると、2016年時点で「子どもができても、ずっと職業を続けるほうがよい」という選択肢を選んだ人の割合は、女性の55.3%、男性の52.9%に上ります。
子どもが大きくなってから再就職したい
この調査で、2番目に大きな割合を占めたのが「子どもが大きくなったら再び職業を持つほうが良い」という意見です。女性の28.0%、男性の24.3%がこれを選んでいます。
育児をしながら働き続けるためには、家族や周囲の協力が不可欠です。子どもが病気になったときに頼れる人がいない場合、「手がかからなくなったら再就職をする」というのが現実的な選択肢になってしまいがちです。
一方、「せめて、子どもが幼い時期だけでもそばにいたい」と考える人も少なくありません。子どもと一緒に過ごせる貴重な時間を楽しみたい、大切にしたいと思う気持ちに共感できる人も多いことでしょう。
ところが、いったん正社員を辞めた人が再び正社員に戻るのは想像以上に大変です。子育て中に国家資格を取得した女性が、SNS上にあげた「『ブランクがあるから』という理由で採用試験に落ちた」という投稿は多くの人に衝撃を与えました。
子育て100%が息苦しい人も
ワンオペ育児の現状は過酷です。朝から晩まで家事や育児をしていると、たまには一人で息抜きしたいと感じることもあるでしょう。「産休が明けたら、すぐに仕事に戻りたい」「仕事をしていたほうが、メリハリがついて子どもにも優しくできる」と考える人もいます。