では、投資信託の勝ち組になるためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。

まず、投資信託も投資・運用です。必ずしも成功するとは限りません。そして投資信託は短期間で利益が出るタイプの投資方法でもないのです。黒字化の波に乗るまで気長にコツコツと続けていくのがポイントです。つまり、元の資金が少額であっても継続し、長期運用することで利益につながりやすいのが投資信託だといえます。

ただし、利益が出る気配がない場合は解約する、というマイルールも重要です。あらかじめ許容できる損失のラインを決めておき、そのラインに到達したら機械的に損切りするのも損失を最小限に抑える重要なポイントだといえます。

まとめにかえて

投資家の中には巨額の利益を上げている人もいますが、その域に達するのは容易ではありません。さまざまな失敗も勉強代となる場合があります。しかし、高齢になってから新たに投資を始めた場合は、そもそも失敗する余裕がないことを自覚しておきましょう。

退職金等のまとまった資金で投資を始めるよりも、少額であっても早めの時期から継続して積み立て型の投資信託を継続するのも手堅い方法です。

投資は手軽で身近になってきていますが、すぐに結果を求めず、長い視点で見守ることが大切でしょう。

【参考】
「販売会社における比較可能な共通KPIの傾向分析」金融庁

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

LIMO編集部