株式市場の振り返り-4日ぶりの反落。終値では攻防ラインの1,100ポイントを死守。

2016年5月24日(火)の新興株式市場は4日ぶりの反落となりました。日経ジャスダック平均は前日比▲0.2%の小幅下落となり、また、現在の新興株式市場の主役である東証マザーズ総合指数は▲1.2%下落し、ともに4日ぶりの反落となっています。残念ながら、前日の大幅高の勢いは見られませんでした。

東証マザーズ総合指数は、5月12~13日にかけて、4月21日に付けた約9年ぶりとなる高値(1,230ポイント)を抜く目前まで戻りましたが、その後は調整を強いられています。23日(月)の相場では、大幅上昇となる3日続伸となったものの、そこから買い上げていくエネルギーは乏しく、24日は前場に高値を付けた後はズルズルと停滞して終わりました。ただ、終値の攻防ラインと考えられる1,100ポイントを辛うじて維持しており、明日以降に僅かながら期待が持てます。終値の攻防ラインを1,200ポイントに持っていくためにも、今後の展開に注目したいと思います。

しかし、大型株ほどではないにせよ、新興市場も連日で薄商いが続いています。24日の出来高は、前日より若干増えたものの、約6,856万株に止まっており、4日連続の1億株割れでした。5月に入ってから、1億株を超えたのはたった2日間しかありません。また、23日の売買代金は1,707億円(概算)となり、前日よりも▲200億円以上減少しました。なお、騰落状況は、値上がり銘柄数72、値下がり銘柄数146、変わらず7銘柄となっています。

総じて安い銘柄が多い中、情報通信関連の下落が目立つ展開に

24日の東証マザーズ市場は下落した銘柄が多かった中で、医療バイオ関連は高安まちまちでした。時価総額最大のそーせいグループ(4565)が▲3%下落し、グリーンペプタイド(4594)も▲8%となる一方で、アキュセラ(4589)が+12%の大幅高、サンバイオ(4592)が+4%となりました。また、オンコリスバイオファーマ(4588)が+16%高となる連日のストップ高となっています。

一方、前日に続き、情報通信関連を中心に値下がりが目立っており、アカツキ(3932)が▲2%、モルフォ(3653)が▲7%、エディア(3935)が▲8%、アクセルマーク(3624)が▲5%、ロックオン(3690)が▲3%と値を下げました。また、先週はストップ安が続いたブランジスタ(6176)は+0%の小動きになりましたが、下げ止まったとは言い難い状況です。

その他の注目株では、CYBERDYNE(7779)が+0%、Gunosy(6047)は▲3%、はてな(3930)は+2%、エナリス(6079)が▲2%、ミクシィ(2121)が+3%となっています。やはり、高安まちまちというところでしょうか。

伊勢志摩サミット後に動き出す可能性、先週から安くなった下値を拾う

注目度の高い東証マザーズ市場も、5月に入ってから薄商いが続いており、新興市場特有の活気も見られません。4日続伸が期待された24日も下落に終わりました。やはり、“物色第二波”が押し寄せるには、もう少し時間を要するのかもしれません。

しかし、これは個人投資家にとっては、投資好機と見ることが出来ます。値動きがダイナミックな新興市場は、相場が動き出してから戦略を練るのは遅すぎます。今回の停滞を利用して、しっかりと戦略を立てましょう。

今週は、木曜日から伊勢志摩サミットの本会議も行われます。しかし、新興市場に関しては、この伊勢志摩サミット終了後に、様々な情報が出て来ると思われます。それも含めて、25日(水)では、先週からの下落が大きかった医療バイオ関連で、安くなった銘柄に注目です。さらに、今週に入って安くなっている情報・通信関連の下落銘柄にも着目したいところです。また、成長戦略のネタになりそうな自動運転、次世代エネルギー、FinTech、ドローン、AI、民泊などにも引き続き注目しましょう。

LIMO編集部