話を聞くところ、Bさんは職場でも早く仕事を覚えようとかなり努力している様子。決してサボっている感じもなく、関連部署の人に自分で聞きに行ったり、社内のフォルダをいろいろと見てみたりしているようですが、それだけでは限界があるでしょう。

中途入社した人を受け入れる環境が整っていないと、せっかくの即戦力なのにその実力を引き出せないまま終わってしまうこともあります。これでは採用した意味がありませんよね。

社内ルールが変わりすぎて正確な手続きフローが不明

ここまでは中途入社した本人の話でしたが、次に受け入れる側の戸惑いを聞いてみました。

「これは完全にうちの問題だけれど」と前置きして話してくれたのは、とある金融機関で働く30代Cさん。「正直、うちの社内の手続きフローが変わることが多くて、社内の人間ですら追いきれない」と言います。

「1か月前と同じやり方で手続きしようと思ったら『そのフローは前のフローです』と言われたり、『使う書面が違います』と言われたりすることも。社内手続きについて知りたいと聞かれたら、その都度部署内で一番最近その手続きをした人を探すしか方法がない」のだそう。

「正直、だれか教育係を一人固定でつけてあげて、なんでも聞けるようにしたほうが中途入社者は安心だと思うけど、うちは本当に人の入れ替わりが激しくて同じ部署の中でも1年いるとベテラン感が出るくらい。正直、そこまで幅広く、深く業務を知っている人がいない」とため息をつきます。