「そういうところはクラシカルなのに、社内情報の持ち出しにはゆるく、情報管理がなってない。同業他社で働いていた身としては、『そんなにゆるくていいの?』と冷や汗が出るほど。さらに、KPI管理もほとんどできておらず、『なぜこの会社に前の会社は勝てなかったのだろうか』と絶望するくらいだった」と笑います。

これは結構あることかもしれません。同業であっても、移ってみて初めて知る社内風土や慣習の違いもたくさんあるでしょう。中途採用者のこういうギャップへの疑問を受け入れて職場環境を改善できれば、同業他社から転職者を採用するメリットがありそうですね。

聞いても教えてくれる人がゼロ

「いい大人なんだから人に聞かないで、と言われても、マニュアルが整っているわけではないし誰かに聞かずに仕事ができるようになるわけがない」と憤るのは20代のBさん。彼は同業他社から転職し、とある金融機関へ入社しました。

「『うちは基本OJTだから』と言われたのはいいけれど、OJTすらしてもらえない。できるだけ周囲の人の動きを見たり、メールや電話の内容を見てプロジェクトの内容を把握したりしているものの、やはり限界がある」と言います。

「できるだけ数を絞って質問しても『たぶん~だと思う』と明確なプロセスを教えてもらえないし、教育係になった先輩はパワハラ系。質問するたびに『お前はそんなこともわからないの?』『ちょっとくらい頭使えば?』『オレの時間をどれだけ奪えば気が済むの?』とネチネチ。質問するのも嫌になった」と嘆きます。