私立大学のお寒い経営事情。質の低下を食い止めるには統合が不可避?

この帰属収支差額がマイナスの大学、つまり、運営費用を学費収入等で賄えない大学は、平成4年度の52校(全体に占める割合13.8%)に対して、その24年後の平成28年度は233校(同39.5%)へと増加しています。全体の約4割超が“営業赤字”という状況です。

また、帰属収支額に対する割合(=帰属収支差額比率、全学合計)は、同じく19.5%から3.3%へ大幅に悪化しました。一般事業会社に例えれば、営業利益率が24年間で19.5%から3.3%へと大幅悪化したということです。

まだ公表されていない平成29年度以降はさらに悪化している可能性もあります。

約6割が“営業赤字”の短期大学、学校数も減少

ここまで論じてきた私立大学の対象は4年制大学です。実は、短期大学になると、さらに厳しい現状を見ることができます。

平成30年度(以下同)に80%超の入学定員充足率を確保している短大は64.2%となっており、短大全体の3分の1が▲20%超の定員割れです。また、「帰属収支差額」がマイナスの比率は54.2%に上っており、半数超の短大が“営業赤字”なのです。

短期大学の存在価値が問われていると言ってもいいでしょう。実際、短期大学(私立)の校数は、平成7年度の500校から、平成27年度には既に320校へと激減しています。実に、20年間でピーク時の3分の1が消滅しました。

同じような動きが今後、4年制大学にも波及するのは必至なのかもしれません。

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国立大学卒業後、国内・外資系の金融機関にて23年勤務後に独立。証券アナリストなどの職務を経験し、ファイナンシャルプランナー関連等の金融系資格を多数保有。専門は株式投資、貴金属投資、年金、相続、不動産。