大企業でもあっさり辞める新卒社員の離職理由
少し古い情報となりますが、厚生労働省が発表した「新規学卒就職者の離職状況(平成28年3月卒業者の状況)」によれば、新卒社員が3年以内に辞める確率は高く、その傾向は大企業でも例外ではないようです。
新卒就職者の離職状況(28年卒)
- 中学卒:62.4%
- 高校卒:39.2%
- 短大等卒:42.0%
- 大学卒:32.0%
こうしてみると、高学歴ほど3年以内の離職率は低くなる傾向にあります。
また、離職する新卒者が辞める主な理由としては、以下のようなものが挙げられます。
- 入社前のイメージと違っていた
- 上下関係や年功序列が厳しい
- 毎日同じメンバー、同じ行動/ルーチンに辟易
- 結果を出しても給与に反映されない
辞めても新卒で大企業を経験しておくメリット
大企業でも終身雇用が保証されない時代、遠くない将来に転職することを視野にいれている学生も増えているという話もあります。
どうせ辞めるのだから、わざわざ競争率の高い大企業を狙う必要はないのでは?と思えるかもしれません。
確かに大企業だからといって安泰とは言えず、大企業特有ともいえるデメリットもあります。
しかし、新卒で大企業を経験することには大きなメリットがあることも知っておきましょう。
会社の看板が経験幅を広げる
大企業の認知度の高さが、あなたの仕事の進行を助けてくれます。それは大企業ならではのメリットといえるでしょう。
もちろん、自分の実力ではないという自覚は持っておく必要がありますが、とにもかくにも、企業の看板が後押しとなり、幅広い業務経験を積むことができるのです。
会社やブランドの認知度が低いことと格闘するところから始めなければならない中小企業と比べれば業務の中身も違ってくるでしょう。成長スピードもより早くなるはずです。
同期ネットワーク
大企業に新卒入社する場合、同期の数が多いのが特徴です。一定期間、同じ研修で一緒に学び、のちにそれぞれの部署に配属されます。この研修の充実度が高いのも十分に予算を投入できる大企業の魅力の一つでしょう。
ビル内、地方や海外など同期が散らばる範囲が広いほど、自分の社内ネットワークが広くなります。そして、同期が貴重な社内情報源となってくれるのです。また、さまざまな部署に配属されるメンバーと触れ合うことで幅広い視点が手に入り、アイデアも湧きやすくなるでしょう。
同期の存在価値は一人になってみるとよくわかります。悩んだり、ピンチに立たされたりしたときに頼りになる存在なのです。